2024/12/29 那須温泉ファミリースキー場跡地 雪上訓練

カモシカの毛を纏いラッセルをする

メンバー:10名

当初の予定では谷川岳で行う予定だったが、積雪量が多くアイゼントレーニングが困難なことや、道路の積雪量が多く危険と判断し、直前に茶臼岳に変更した。想定よりも積雪量が多くラッセルやワカン歩行ができ、初心者、経験者ともにいい訓練になった。講師をして頂いたN里さん、N澤さんありがとうございます。雪山初めての方々はこれを機に雪山を始めて頂ければ幸いです。T口さんはLOWAの一番保温力のある登山靴を購入されたので雪山行くしかないですね。

 

【記録】
12/28 21:00西船橋発。23:10 黒磯PA着。N里車と合流するため待機。23:35 N里車と合流。テントを受け取る。23:50 道の駅那須高原友愛の森着。空気が澄んでおり満点の星空。最低気温は-7度予報。

12/29 5:30起床。6:30快晴で朝焼けが綺麗。N澤車と合流。スパッツやアイゼンの付け方を確認。装備を身につけて7:00道の駅発。7:30 那須温泉ファミリースキー場跡地の駐車場着。7:50田中車と合流。8:15駐車場発。雪がふかふかでいきなりラッセル開始。深いところは鼠蹊部くらいまで埋まる。N澤さんとラッセルしながら登る。ロープ2本担いでおり息が上がるが冷え切った体が暖まり心地いい。目的地に着き整地して訓練開始。

訓練内容
1.装備説明
 ピッケルの種類や長さ、リーシュコードの付け方、使用方法等について。

2.ラッセル訓練
 膝上ラッセルと腰上ラッセルの方法を実施。膝上ラッセルは前足に体重を乗せてから踏み込む。後ろ足を外側に引き抜く。前に振り出して真上から踏み込む。腰上ラッセルはピッケルで体の前の雪をかき落とす。膝をついてステップを作る。その上に前足を乗せて踏み込む。

3.キックステップ、下りの歩き方
 キックステップは靴先を雪面に蹴り込み、ステップをつくりながら登っていく。膝を支点にして、膝より下で雪面に蹴り込む。蹴り込んだ足で立ち込み、後ろ足を一歩上に蹴り込む。下りの歩き方は踵から接地し、腰が引けないように前足に体重を移動する。

4.ワカン訓練
 ワカン装着は手袋したまま行う。ワカンの種類によって装着方法が異なる。ワカン歩行は一方のワカンでもう一方のワカンを踏まないように注意。一方の足に引っ掛からないように外側からまわしこむようにする。

5.アイゼン歩行
 アイゼンの装着方法、アイゼンワーク、フラットフィッティング、トラバース歩行を実施。
 アイゼンの装着は手袋を装着して行う。装着するときは靴裏の雪を取り除いてから行う。アイゼンの紐は切りすぎると引っ張れなくなり要注意。フラットフィッティングはアイゼンの爪全体を雪面に置くようにして歩く。アイゼンワークは、アイゼンの爪がスパッツに引っかけて転倒することがあるため、歩隔を広めにとる。トラバースは山側の爪を効かせて、谷側の足のつま先はやや開く。山側の足は進行方向に向け、谷側は斜面に対して水平か、やや谷側に向ける。

6.初期制動、滑落停止
 初動停止では転倒したときに石突きを刺して止める。間に合わなければピックを刺し、胸制動か肩制動を実施する。
 滑落停止は初期制動でも止まらない場合に実施。ピッケルの持ち手でないもう一方の手で、シャフトの下方を握り、上半身を半身にして、胸のあたりでピックを刺し体重を乗せる。アイゼンが雪面に引っかけないよう膝を曲げて足を上げる。

7.ビーコン操作訓練
 マムートのバリーボックス機能でグループチェックを行う。ビーコンをサーチモードに切り替えて雪面に隠したビーコンを探す。ビーコンに表示される矢印の方向に歩く。矢印方向が何度も変わり、四方八方に歩き回る。表示距離が1.5m程度になったらビーコンを雪面に近づける。表示距離が1m未満になったらビーコンを濡らさないために服の中にしまい雪面を掘る。

古川孝至