2025/4/19 中央アルプス 宝剣岳 サギダル尾根

メンバー:F川、S田
白馬岳主稜に行く予定だったが日曜日の天気がイマイチだったため宝剣岳サギダル尾根に変更。今回、アルパインでは初めてのオールリードを実施することができ、とてもいい経験になった。天気はよくアルパイン日和だったが雪はシャバシャバでアイゼンが効きにくかった。
山行報告
4/19 3:10 船橋発。3:30 S田さんをピックアップして外環 市川中央ICから入り中央道経由、駒ヶ根ICで降りる。6:30 駒ヶ根駅駐車場着。路線バス停留所前には順番待ちのためのザックが何個も置かれていたため、我々も準備をする前にザックを置いた。始発の7:00のバスには乗車できなかったが、増便があり7:10には乗車。7:55しらび平駅着。8:10 ロープウェイに乗車し、8:20 千畳敷駅着。屋内にてハーネス、アイゼンを装着して8:50千畳敷駅発。千畳敷を左側から登る。徐々に斜度が強まり40°程度の斜度となる。天気は晴れており暑い。開始早々汗だくになる。9:40 取り付き着。灌木でセルフをとる。先行パーティーは2パーティー、後続に1パーティーきた。先行パーティーの女性はアルパインが初めてとのこと。その女性がセカンドで登攀を開始。1P目の核心で声をあげながら苦戦している。核心部にて中間支点で使用したアルパインヌンチャクを取る余裕がなく、こちらに向かって「すいません!これ取ってきてもらってもいいですか?」と叫ぶ。「わかりました」とお伝えする。この余裕がない気持ちはわかる。1月に行った中山尾根を思い出す。10:20 1P目、初のリードを行う。下部は難しくない岩稜。中間支点はピナクルやカムでとれる。残置のピトンもあったが手で押すとしなるほど脆弱であった。上部は核心部の背びれ岩がある。核心部は2箇所あり、背びれ岩の直下の左へのトラバースと背びれ岩を左から直上するところである。背びれ岩の直下の左へのトラバースは、手も足もあり然程難しくはない。背びれ岩の左からの直上では僅か1-2cm程度のスタンスにアイゼンを引っ掛ける箇所があるが手はガバであり、難しさはない。背びれ岩を上がると、1P目の終了点である大岩があるが、その先に3-4m程度のナイフリッジがあり、そこを超えた先の灌木で1P目を切った。セカンドのS田さんも問題なく登攀する。2P目は雪稜。リードで行く。斜度は40°程度で念の為、ダブルアックスで登る。中間支点は灌木にとれるため問題なし。2P目の終了点も灌木でとる。11:15 サギダルの頭着。先行パーティーの方に写真を撮ってもらい絶景を拝む。11:30 宝剣岳に向けて破線ルートを歩く。積雪期はサギダル尾根よりも怖いところがあるとの前情報があり恐怖である。12:00 急な降りがあり先行パーティーが懸垂下降でおりる。あるがたいことにロープを貸して頂いた。先ほどヌンチャクを回収してあげたお陰か。その後も険しい岩稜があるが、雪が少なく鎖が出ているため難しくはない。その後、嫌らしいトラバースが出てくる。岩がせり出しており岩の下をくぐりながらトラバース。そして斜度50°程度の凍った斜面が出る。ダブルアックスを氷に刺しながら登る。斜面に上がるとトロルの舌を通りすぎてしまったことに気づく。誤って直登してしまった。だから斜度がきつかったのかとここで気づく。12:45 宝剣岳山頂着。岩塔に登り写真撮影。山頂からの降りも急斜面だがクライムダウンで下降。13:10 乗越浄土。千畳敷を下る。雪はシャバシャバで踏み抜きも多く歩きにくい。そして暑い!夏か!13:50 ホテル千畳敷着。15:00 駐車場発。16:20 諏訪湖SAにてソースカツ丼をご馳走になる。登山後の食事は格別であった。帰路は中央道名物の渋滞に巻き込まれ、20:30 船橋着。
古川孝至