2019/8/8〜8/12 大雪山系縦走

8/8から8/12まで北海道遠征登山に行ってきました。

期間:8/8~8/12

メンバー:k.kさん C.Nさん T.I(L)

場所:大雪山系(旭岳~トムラウシ山他)

行程
8/8:旭岳ロープウェイ(姿見駅)~旭岳~白雲岳避難小屋(宿泊)
8/9:白雲岳避難小屋にて終日停滞
8/10:白雲岳避難小屋~トムラウシ山~南沼野営地(幕営)
8/11:南沼野営地~三川台~双子池野営地(幕営)
8/12:双子池野営地~オプタテシケ岳~美瑛富士避難小屋~美瑛富士登山口

行動内容
8/8 7:25 予定通り羽田空港を出発し、9:40 旭川空港着。
ここでトラブル発生。 預け入れていたk.kさんのザックのチェストストラップが取れてしまっていた。以降、k.kさんはチェスト部の固定が出来無いまま最終日までザックを背負う羽目となる。
空港内のセブンイレブンでガス缶@650円を二個購入。 予約していたタクシーの運転手からは半分程度残量のあるガス缶を頂く。 2個半有れば平気だろう。
タクシーで旭川ロープウェイへ向かう。
11:30 当初計画から30分遅れで姿見を出発。
出発時から小雨が降っており、低気圧の影響を感じながらの登山となった。
14:00 北海道最高峰の旭岳山頂。 ガスで眺望は望めず。
17:30頃 白雲岳避難小屋到着。 水場は豊富に出ている。 今日は避難小屋なので雨でも大丈夫だ。
混んでいたらどうしようと思ったが、先着者はソロの方が男女それぞれ1名ずつのみで、我々を含め5名のみでゆったりと確保出来た。
夕食を摂りながら、明日は本格的に低気圧が来る前に目的地である南沼野営地に着こうと3人で話した後、就寝する。

8/9 前夜から雨が降っていたが、起床時はより一層強くなっているため、スマホで気象情報を確認。
8/8時点でのk.kさんの判断では、午前中は行けそうだったとあったが、強風および時々強い雨になる為、午前中は停滞に決定。
昼過ぎには雨も上がり低気圧は過ぎ去ったようだが、天候は好転とまでは行かず、結局その日は終日停滞となった。
避難小屋には単行本等書籍が色々あり、k.kさん、C.Nさんはトムラウシの遭難事故の本を見ながら研究に余念がない。
T.Iもゴールデンカムイを2巻から13巻まで読破し、地域特性やヒグマへの対応をイメージした。(漫画読んでただけです。。)
なおこの日の避難小屋到着者は無く、利用者は前日と変わらず5名だった。

8/10 今日は天気が良いはずと信じていたが、朝3時頃から小雨が降り始めた。
それでも今日は進まないと撤退の判断となる。
スマホの天気図から、低気圧は東方へ抜けつつあるとのk.kさん判断も有り、午後からは回復だろうと5:30白雲岳避難小屋を出発。
9時頃、忠別岳を通過。 一本道のはずが分岐がある。
GPSでルートを再確認し、進行方向を左にとる。
11時頃 五色岳を通過。 この先がカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)だ。

 

 

 

 

 

 

一面に広がるお花畑と湿原地帯で、もやがかかっているのもあり恐ろしく幻想的だ。
もちろん晴天時も是非観たいと強く思った。
13時から15時 日本庭園及びロックガーデンを通過。
幻想的な風景が続く。
予想だと雨は上がっているはずだが、小雨が降り続いている。
16:30頃 岩稜帯を登りつめトムラウシ山頂を踏んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしこの山域はコースタイムが当てにならない。
取り付きの北沼分岐から25分のはずが1時間かかっている。
山頂からの下りも同様で、15分のはずが南沼キャンプ地到着が40分弱かかった。
南沼野営地はフラットで良いテン場だ。
水場も問題なく出ている。
天候のせいかテントは我々を含め3張りのみ。
今日は10時間程の予定が12時間近く要してしまった。
気温は10度と低い。
テントを設営する間にすっかり身体が冷えてしまい、バーナーを点火してようやくひと心地つく。
k.kさんに鍋を作ってもらい、明日こそはお陽様が望めると期待しながら夕食を摂り、就寝した。

8/11 朝食時に雨が降り始めた。
しかし、雨はすぐ上がるが、濃い霧模様で今ひとつパッとしない。
それでも雨にくらべたら10倍は良い。
6時過ぎに行動を開始後、程なくして始まった景色は広々とした地形と雄大なカールが織りなす絶景が待っていた。

ここもカムイミンタラに匹敵する素晴らしい風景だ。
三川台(さんせんだい)まで約2時間、この景色は続き、昨日の雨中行動もこの景色で帳消しになったと思った。
ここで今回2回目の登山者(男女2名ペア)に行き合った。
挨拶して情報を聞くと、昨夜は三川台付近でビバークしたが、出発時に親子連れのヒグマを見たとのこと。
またこの先は半日に及ぶ藪漕ぎが待っているとのこと。
こちらも問われた事を答え礼を述べ別れたが、情報以上にハードな道のりだった。
今回、全行程をリーダーとして先頭を進んだが、三川台から幕営地である双子池野営地までの道のりは、結局、9時間弱の藪漕ぎが必要だった。
しかもその大半は不明瞭なトレースで視界も効かず、胸くらいから背丈を越す草木が道を遮っていた。
特に双子池野営地までの残り500m程は泥濘が加わり、更に歩行が困難になっていた。
この日も9時間半の予定が11時間弱に及んでいた。
17時、双子池野営地に到着したが、なんと1張りもテントが見えない。
更に段々畑上の地形かつ霧が深かったため全容が掴めなかった。
後着が2組いたが同じに感じた様で、少し自信無さげな様子だった。
我々も同じだったが疲れていたのも有り、適地へ幕営し、付近の沢から水を取って夕食を摂り、明日の行動は十勝岳はパスして国立大雪青少年交流の家へ直行する事として就寝に至った。
なお双子池野営地だが、周辺は花が咲き乱れ、テン場としては良いところと思う。

8/12 この日は最終日だ。
国立大雪青少年交流の家で昼食及び日帰り利用を予約していたこともあり、3時40分には出発した。
双子池野営地の全容がわからないながらも、何とかルートの取り付き部を見つけ、急登の登りを開始した。
今日も晴れてはいない様で、北海道とは言えなかなか明るくならない。
最初の目標のオプタテシケ岳のCTは2時間だったが、実際には3時間弱かかってしまった。
ここから先は多く登山者と行会ったが、そのほとんどが白金登山口か美瑛富士避難小屋からの出発者であった。
天候が良くなかったせいか、8/11発の人が多かったのだと思う。
話しを聞くとここから先は藪漕ぎはほぼ無いとのこと。
ようやく緊張から解放されると思い、少しホッとした。
実際、ここからは一般的な登山道となっており、特筆するような事は無かった。

 

 

 

 

 

 

国立大雪青少年交流の家では手作り料理の数々が待っており、特にシチューが美味しかった。  自分とk.kさんもそうだが、C.Nさんもきちんとおかわりしていた。
ここでは温泉に入れ、談話室(個室)では荷物整理や今までの振り返りの話もでき、短い時間だが寛げた。
今回は1日滞留してしまい宿泊出来なかったのが惜しまれる。
施設を16:41に出発するバスで美瑛駅へ向かった後、17:44のバスで旭川空港へ向かうのもスムーズだった。
旭川空港では夕食を摂り、予定通りの飛行機で家路に着いた。
ここまで停滞日を含め5日間で64kmもの道のりだった。

k.kさん、C.Nさん、こんなハードな山行に付き合って頂き誠に感謝です。
事故、体調不良も無く本当に良かった。 ありがとうございました。

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