2021/10/6-8 秋の中央アルプス縦走

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初めて中央アルプスを縦走して来ました。木曽駒は文明の利器を使って千畳敷まで。テントと共に大量の水と350缶ビール3つを含め、21kgのザックを担いでの登山だが、黒戸尾根から比べれば楽勝とたかを括っていた。しかしながらいきなり文明の利器で2600mに上がってからのザック担いでの急登はとてもとてもしんどかった。宝剣山荘、中岳を越えて山頂前山荘前にテン泊。その後、身軽な状態で木曽駒山頂へ。ガスが流れてくるものの概ね天気は良好。南アルプスの山々と乗鞍岳がくっきりと観えた。夕方からガスと共に風で強くなりテントがバタついていたが、夜間トイレに起きると、満天の星空に変わっていた。 翌朝は強風でガスが流れる視界が悪い中、テントを畳んで出発。宝剣岳の濡れた岩場に鎖にしがみついての移動は神経を使った。その後、檜尾岳までは緩やかな稜線を横風を受けながらも順調に進んだが、痩せ尾根のアップダウンで体力を消耗、木曽殿小屋には予定よりも1時間近く遅れての到着となった。途中、嬉しい出会いが、ガスで見通しが悪いながらも、3羽の雷鳥に 遭遇。既に足は冬支度仕様に変わっていた。 木曽殿小屋から空木岳山頂付近まで急登とがれ場が続く。ゆっくりと歩を進め、どうにか空木岳山頂に到着。相変わらず、ガスで見通しは悪い。少し粘ったものの、回復ししないため、今晩宿泊する避難小屋へ急ぐ。水のない沢伝いの登山道は石がゴロゴロしていて歩きづらい。沢に掛かる紅葉した岳樺やモミジが美しい。小屋は誰もおらず、独り占め。お陰でゆっくりと過ごすことができた。小屋の外は強い風が吹き、その度にガタガタと扉や周囲の木々から不気味な音が聴こえた。 翌朝は日の出前に目が冷め、小屋の外に出ると南アルプスの稜線がくっきりと赤と黒で炙り出されていた。 天気は回復し、空木岳山頂付近にあった雲も時期に晴れ、最高の登山日和だ。太陽が昇ると共に空木岳がオレンジ色に染まる。モルゲンロートだ! 予定より早く出発準備を終え、下山開始。紅葉を楽しみつつも、下山路は処により険しく鎖や階段が連続する処は慎重に。木々の隙間から昨日縦走した山々が見える。池山小屋にほど近い水場で枯渇したペットボトルに水を充填し、様子を見に小屋に立ち寄ると立派な建物にびっくりした。トイレも中にあり、ベランダからの眺望は千畳敷カールがくっきりと観える。 また、その後の池山からの中央、南アルプスの展望は最高だ。 この山に登るだけでも価値がある山だ。 登山道も歩きやすくなり、登山口に予定より早く到着。 この縦走は自身が歩いた稜線のほぼすべてを振り返られるV字型でとても思い出深いコースとなった。次回は池山小屋に泊まりたい!
(H山)